社団法人東京都食品衛生協会
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食中毒を起こす微生物
食品衛生あれこれ















 
    腸炎ビブリオ     感染型
 ■     特徴・・・・・ 塩分を好む細菌
 この細菌は、海水や海の泥に潜み、夏場の海水の水温が上がるとともに活動が活発になり魚介類に付着して、漁獲後の流通過程や調理中の不適切な取扱いにより増殖し、食中毒を起こします。 また、まな板、調理器具や手指を介した二次汚染による食中毒も発生しています。
 腸炎ビブリオは他の食中毒細菌よりも速く増殖できる特徴があります。しかし、この菌は真水のなかでは増殖しません。
 海水程度の塩分(3%前後)を好み、夏になると沿岸地域で活発に増えます。
 真水や酸、熱に弱く、65℃4~5分で死滅します。
 他の細菌の2倍以上の早さで増殖するという特徴があります。
 
原因食品・・・・・ 魚や貝などの海産物
 夏場になると、近海産のアジやサバ、赤貝の内蔵やエラなどに付着します。これが、調理時に、刺身などに移行し、食中毒を引き起こします。
また、生の魚介類を調理した後、調理器具や手指などを介して二次汚染された野菜の一夜漬け、サラダ、煮物などでも発症しています。
 ■   症状 ・・・・・ 激しい腹痛、下痢などが主な症状
  潜伏期間は約10時間~24時間(短い場合で2~3時間)で、激しい腹痛、下痢などが主な症状で、吐き気、おう吐を起こす場合もあります。
   予防のポイント
 ● 魚介類は、調理の前に真水(水道水)でよく洗い、菌を洗い流す。
 ● 魚介類こ使った調理器具類はよく洗浄・消毒して二次汚染を防止する。
 ● まな板やふきんは、魚介類専用のものを使う。
 ● 菌を増殖をさせないため、わずかな時間でも冷蔵庫(4℃以下が望ましい。)に保存する。
 ● 加熱調理する場合は、中心部まで十分加熱する(65℃4~5分)。