東京都は、平成24年度都内の保健所等に寄せられた苦情・相談事例を苦情処理集計表として平成26年3月に発表しています。これをもとに、どんな苦情が寄せられているのかをまとめてみました。
また、苦情が発生した時の対応についても、その基本的な方法を記載しています。
■要因別苦情総件数の内訳1
(1)異物混入
異物とは、本来その食品中にあるべきはずのないものが含まれているものをいいます。異物混入の届出は、虫の混入が最も多く194件 28.5%となり、内訳はゴキブリが73件、ハエが27件です。続いて、動物性異物が119件17.5
%で、内訳は人毛が68件と半数を占めています。以下鉱物性異物、合成樹脂となっています。
  【表−3】  
 
  件数 構成比(%)
合  計 681 100.0
194 28.5
寄生虫 27 4.0
鉱物性異物 109 16.0
動物性異物(人毛) 119(68) 17.5
合成樹脂類 80 11.7
11 1.6
11 1.6
繊  維 18 2.6
たばこ 6 0.9
絆創膏 7 1.0
その他 99 99
 
  注:構成比は四捨五入しているため、合計と一致しない場合があります。  
(2)異味・異臭
食品を食べたら「味がおかしい」、包装紙をあけたら「変なにおいがした」などの苦情ですが、食中毒事故の一歩手前とも考えられます。事故にならなかったのは、たまたま食品が劣化する途中で異常な味やにおいが発生して消費者が食べるのをやめたためとも考えられます。
  【表−4】  
 
  件数 構成比(%)
合  計 292 100.0
異  味 127 43.5
異  臭 165 56.5
 
  注:構成比は四捨五入しているため、合計と一致しない場合があります。  
(3)食品の取り扱い
「要冷蔵食品を常温で販売していた」、「食器や食品の洗い方が悪い」など、食品の取り扱いが悪いと感じて苦情を申し出たものです。
  【表−5】  
 
要因分類 件数 構成比(%)
合  計 499 100.0
温度管理不備 23 4.6
加熱調理不備 48 9.6
期限切れ販売 86 17.2
施設外での営業 47 9.4
不衛生 150 30.0
その他 145 29.0
 
  注:構成比は四捨五入しているため、合計と一致しない場合があります。  
  出展:平成23年度食品衛生関係苦情処理集計表